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シーベルト? ベクレル? ベクレルをシーベルトに変換するには?

ベクレル? シーベルト? よく聞くけど、一体なに? と質問をうけました。

ベクレルをシーベルトに換算するためには「実効線量係数」(mSv/Bq)という、特別の数値を使わないと、換算できません。

 たとえば、「10,000Bq/kgのヨウ素131が検出されたほうれん草を成人が1年間、毎日20g(0.02kg)食べる」場合、何シーベルト?かを考えます。

答えは
「10,000Bq/kg×0.02kg×365日×0.000016mSv/Bq1.2mSv」となります。

 つまり、答えは、1.2mSv。。です。
 この時に使った係数、0.000016mSv/Bqを、「実効線量係数」と呼び、放射性物質と、年齢によって違います。
このことは、あまり、新聞などには、書かれていないようですね。

ちなみに、乳児が同じように10,000Bq/kgのヨウ素131が検出されたほうれん草を1年間、毎日20g(0.02kg)食べた場合はどうでしょう?[emoji:v-48] これは大変です。
「10,000Bq/kg×0.02kg×365日×0.00014mSv/Bq10.22mSv」となります。
 
 成人に比べて、大きくなるでしょう?  

 だから、乳児には、放射性物質に汚染された食べ物は、出来るだけ与えない方がいいのです[emoji:v-105] 

下に、代表的な、実効線量係数を記載しておきます。

物質名       乳児        成人
ヨウ素131   0.00014   0.000016
セシウム134  0.000026  0.000019
セシウム137  0.000021  0.00013



 もう少し、詳しく、知りたい方は、ぜひ、下の方も↓読み進めていってください。
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 福島原発事故が起きた後、放射線量の増加や、1年あたりの被ばく量の上限などが「シーベルト(Sv)」という単位で報じられました。
 その後、水道水や野菜から放射性物質が検出された際には「ベクレル(Bq)」という単位が登場しました。
 見ている人は、違いは何?と、疑問に思うのは、当然です。日常生活では、ほとんど縁がない世界です。
ホントは、ずっと関わりがなければ、いいのですが
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 そうも言っていられないので、解説します。

 ベクレルとは、「何個の原子が1秒間に放射線を出すか?」をあらわしています。
 1秒間に1個の原子が放射線を出すことが1ベクレルです。 

 そして、放射線が体に当たると、放射線のもつエネルギーが、組織や臓器に吸収されます。
 照射された組織や臓器、1キログラム当たりに吸収されたエネルギーの量を「グレイ(Gy)」とよびます。
 ベクレルとグレイには、放射線の種類が考慮されていません。
 放射線には、アルファ線や、ベータ線、X線や、中性子線といった、いくつもの種類があります。
 種類によって物体に対するエネルギーの与え方が違うので、生物に与える影響の度合いも異なります。

 放射線の種類ごとの影響の違いをグレイに掛け算(たとえばアルファ線なら20倍)したものが、「シーベルト」です。
 
 メガベクレルや、ミリシーベルト、マイクロシーベルト、といった言葉もよく耳にします。
 これらはそれぞれ、ベクレルの100万倍(メガ)、シーベルトの1000分の1(ミリ)、100万分の1(マイクロ)を意味しています。

 さらに、「Bq/kg」といった単位も見かけます。
 
 これらは、どういう意味だろう?

 同じ100ベクレルでも、ホウレンソウ100kgに含まれるのか、1kgに含まれるのか、で、放射性物質の濃度は変わります。
 そこで、重さ(主にkg)当たりであらわしたベクレルが使われます。
 
 同じ1シーベルトでも、1時間で浴びるのか、1年間で浴びるのかで状況は異なります。
 毎日の新聞で、定期的に観測・発表されているものは1時間当たりですが、法例で定められた被ばく上限は1年間当たりのものが多いです。
これは、1時間当たりのシーベルトに、24時間×365日を掛け算することで、1年間の蓄積量を見積もることができます。

 シーベルトは、2つの意味で使われます。
 一つはアルファ線やベータ線などの放射線の種類による、人体への影響の違いだけを考えた「等価線量」です。
 一方で、実際に被ばく事故などが起きた場合、組織や臓器ごとに受けた放射線量を測定するのは難しい。また、組織や臓器によって、同じ放射線量からそのとき受ける影響やその後のがん発生率の上昇の度合いは異なります。 そこで、それらの度合いを考慮したうえで産出されるのが「実効線量」です。
 これは、がんのような確率的影響を引き起こす被ばく線量を推定するのにつかわれます。

*参考文献として「月刊ニュートン」2011年6月号を活用しました。
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by tsuchiya-t-fjcp | 2012-01-05 19:32 | Comments(0)